こんにちは!
清晏(せいあん)です。
字を上手く書けないと悩んでいる方の中には、自己流の字(いわゆる「クセ字」)から抜け出せない方が結構います。
もちろん、「自分らしい字」を書くことも、書き手の楽しみの1つだと思うので、自己流が悪いというわけではありません。
むしろ、本当の意味で「自己流」を追求したい人は、現状の自分の字を把握したうえで、磨きをかけていくことが大切だと思います(^^)
ということで、今回はクセ字をタイプ別に分類し、それぞれの改善方法を提案していきたいと思います!
また、例文として
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こちらを使って解説していきたいと思います。
① タイプ1「すき間が多い字」
文字と文字、線と線が離れていると、すき間が目立ち、まとまりに欠けてしまいます。
また、1画1画の長さが不十分だったり、止めるべき点画ではらったりしてしまうと、線が途中で切れたように見えるので、パラパラとした印象を与えます。
《改善策》
・1画1画をしっかり付けて書くように意識する。
・文字と文字の間の間隔を一定にする。
・線の書き終わりは、止めるべきところは止める。
② タイプ2「右上がりが強い字」
書道のみ経験がある方や、手首に力を込めて書く方、書いている時に右肩を入れ込んだり、ノートを右斜めに置いて書いたりする方に多い字形ですね。
また、右利きの人は、多くの人がこの書きぶりになりやすいです。
字全体が直線的なので、線のハリや明るさを感じられる反面、ややとげとげしい印象を与えます。
《改善策》
・30°くらいの傾きがあるので、10°くらいにおさめる。
・「は」や「ま」などの結びは、下げて書くようにする。
③ タイプ3「右下がりが強い字」
字を書くときに右肩が落ちている人、ペン先を右下に引きながら書くクセがあると、このような字になりやすいです。
手首が程よく脱力されているところは良いですが、緩く書いている分、全体として引き締まらない印象を与えます。
《改善策》
・まずは線を水平にしていく意識を持つ。最終的には右上がり10°くらいを目指す。
・①のクセと同様、書き終わりの時にはらいがちになので、止めるべき部分は止めるように する。
④ タイプ4「字の大きさや配置がまばら」
字が大きくなったり、小さくなったりしていると、文字が前に飛び出して見えたり、後ろに引っ込んで見えたりします。
デザイン性を目的とするのでなければ、統一感を持たせた書きぶりの方が読みやすくなります。
《改善策》
・漢字よりひらがなは小さめに書く。
・一般的に、画数の多い字は大きく、画数の少ない字は小さくなる。
⑤ タイプ5「読めない字」
急いでいる時はこんな字になってしまうことがあると思います。
また、行書(ぎょうしょ:繋げて書く字のこと)っぽく書いたつもりが、崩れてしまったというパターンもあります。
《改善策》
・速書きで綺麗に書くためには、正式なくずし方を勉強する。(行書のやり方についての記事も後にアップする予定です。)
・字形は字の骨格に当たる部分なので、できるだけくずさないようにする。(どうしても適当に書くときは、それ以外の部分をくずすようにする。)
⑥ タイプ6「丸みが強い字」
丸っぽい字は、かわいらしい印象と同時に幼い印象を与えます。
丸っぽい字を書く人は、ペンをきっちり握ってゆっくり書くタイプが多いので、丁寧さのベクトルさえ変えれば、クセ字は緩和されます。
《改善策》
・縦画や横画を中心に、字の中に直線を増やす。
・丸っぽさを残したい場合は、「反り」を含む点画で表現する。
・書き終わりの時に、線が内側に巻き込まれないようにする。
⑦ タイプ7「小粒過ぎる字」
小さい字を書く人は、細やかで几帳面な方も多いので、綺麗な字を書けるようになる可能性は高いです。
小さすぎる字を書けるということは、ペン先を器用に動かせている証拠ですが、一方で、縮こまった印象を与えやすいです。
《改善策》
・マスが大きいノートを準備して、字を大きく書く練習をしてみる。
・常に自分が思っているより、大げさにペン先を動かしてみる。
⑧ タイプ8「印刷活字(特にゴシック体など)のような字」
子供の絵本などにでてきそうな、きっちりとした書きぶりの字で、丁寧さも伝わってくる字ですね。
「こうした字が好き!変えたくない!」と言ってしまえばそれまでですが、せっかくなので人間味のある美しさに変える方法を提案します。
《改善策》
・字が横長になりがちなので、縦に伸ばしてみる。
・丸っぽい字と同様、書き終わりの時に、線が内側に巻き込まれないようにする。
⑨ タイプ9「起筆が強すぎる字」
起筆(きひつ:書き始めのこと)の打ち込みがあると、一見達筆っぽく見えるのですが、それが大げさになると、線がうねっているように見えてしまいます。
ちなみに私も、起筆が派手になりがちなタイプなので気を付けています(^-^;
字形としては、整っているので、余分なうねりをなくしていきましょう。
《改善策》
・打ち込みの時は、ペン先を滑らせるのではなく、置くイメージで。
・打ち込みの時の手首の力みを減らすようにここをがける。
⑩まとめ
以上、9タイプのクセ字と解消法をお伝えさせていただきました。
自分がそのクセ字が好きで、相手の方も読みやすいと思ってくれているのであれば問題ないのだと思いますが、
このサイトを見て下さっている方は、今の自分の字を変えたいと思っている方が大半だと思うので、このような内容の記事を書かせていただきました。
自分の字の傾向を把握できれば、練習もしやすくなります。
是非、練習を始める前に、自分の字を分析してみて下さい!
それでは、今回はこの辺で(^^ゞ