こんにちは!
清晏(せいあん)です。
皆さんは心が乱れた時、どのように対処されていますか?
人の心には波があって、いずれその波が引くときは来る、とは分かっているものの、何度も不安の波が襲ってくると、
この先の人生も、悩みの形を変えて現れてくるのではないかと考えてしまって、疲れてしまうこともあるのではないかな、と思います。
そこで今回は、「自分の気持ちを穏やかに保つための心構えと考え方」というテーマでお話していきたいと思います。
今までの私の経験や、書道や字の練習を通して得た感覚などを織り交ぜながらお伝えできればと思います。
①【ネガティブコントロール】「ネガティブ=傷つけられるもの」という解釈から離れる
私は子供の頃、いちいちネガティブな出来事に心がストレートに反応してしまって、学校に通うのが辛くなったり、年中体調不良で不安にさいなまれたり…そんな自分に嫌気がさしていました。
自分でも「真に受けすぎでしょ。」と頭では思うのですが、心の方が勝手にネガティブなものを吸引していってしまう感じがして苦しいときがあったんですね。
ただ、年を重ねるにつれて、「ネガティブなことに遭遇した時に、傷つくのはある意味反射的なことだ。」と捉えるようになり、
起きたことと心の反応を受け入れつつ、徐々に自分がその出来事にどう向き合いたいかを考えるようになりました。
その結果、以前よりも心が落ち着いてきました。
今では、
「ネガティブな出来事=今より高次の考え方を手に入れるためのヒントを与えられている」
「ネガティブな発見=上達へのチケットである」
このように考えるようになりました。
ネガティブな出来事は「ここを直すと上手くいくよ。」ということを教えられているからです。
私は、頑張っているのに上手くいかない時、諦めるだけならまだしも、やさぐれて真逆の方向に走りそうになっていた時期がありました。
でも、それは好ましくないことだと思います。
というのも、表面的には真逆のことをしていたとしても、内面的な部分で何も改善がみられていなければ、あまり意味がないからです。
もし、皆さんがうまくいかない反動から真逆の方向に走りたくなった場合は、その前に、以下の心理経過をたどっていないかチェックしてみて下さい。
「こんなに頑張っているのに、まだ結果が出ない。」
→「やるだけのことをやっているはずなのに、諦めがつかない。」
→「このまま頑張っても上手くいかないかもしれないのに、未練タラタラ」→
「どうせうまくいかないのなら、報われない気持ちを紛らわすために、いっそのこと真逆路線に行ってやる!」
こういう心理を辿っている場合は、一旦冷静になることをおすすめします。
あくまで「物事に取り掛かる前にうまくいくための方法を研究し、実際に行動を起こして物事に真摯に向き合って頑張ってきた。」という前提がある場合ですが、
こういう時は、今の状況が悲惨で結果が出ていないように見えても、目標の周辺区域にたどり着いていることが多いです。
この段階にきている時は意外と後もう一歩のところだったり、少し自分の軸を立て直せば、あっさり目標を達成したりするのです。
では、どうしたらいいかというと「決して、悪意で人を傷付けるものではなく、失敗するとしたら自分が恥をかくだけで、これを経験したら人間として凄く成長するだろう。」と思いつつも、「自分の恐怖心やプライドが邪魔をして到底できそうにない。」と思っていることをやってみることです。
私もこういう経験をしたことがあって、初めはほんとに怖いのですが、ネガティブな気持ちをなんとなく引きずったまま日々を過ごすよりは、後々自分に自信が持てるようになるんですね。
自分の気持ちに素直になればいいとは言えば簡単ですが、具体的には、自分のネガティブな感情で見えなくなっている、恐れと純粋な気持ちが交ざったような、繊細な心の声を拾ってあげることが大切だと思います。
自分の格好悪いところを見たくないから、プライドを盾に自分を守るわけなのですが、そういうときの方がはたから見るとなぜか格好悪く見えるというジレンマに気づいて、自己正当化をせず、自分を全てさらけだすつもりで行動するのです。
私の場合は、一時的に心が引き裂かれたような強い痛みや羞恥心が走りましたが、その後はスッとニュートラルな自分に戻りました。
自分の意識を変えた後の行動は、結果がついてきやすくなりますし、自分に自信がつくので前向きに物事に取り組む力も高まります。
②【気持ちが落ち着く】書道の「呼吸法」から学んだこと
書道は、呼吸を意識して書くと綺麗な線を出すことができます。
例えば、この横画ですが、上と下の違いが分かるでしょうか?
下はただ、サァーっと書いた線で、上は「トン・スゥー・トン」という3段階のリズムで書いています。
後者の方が、複雑そうな筆の動きをしているのに、線としてはシンプルで引き締まって見えます。
トン、と筆を打ち込んだ後は、スゥーっと息を吐きながら書いていきます。(ここで息を吸ったり、止めたりすると線がブレやすくなります。)
そして最後に、トン、と軽く止めるとすっきりとした線を書くことができます。
線の持つリズムと自分の呼吸を一体化させることで、字も気持ちも落ち着いたものになります。
③自分を解放すると、穏やかな気持ちで今に集中することができる
人を悩ます集中と、心を健康にする集中
解決しない一つのテーマについてずっと繰り返し考えることは、精神を疲弊させます。
一見、頭を使っているようですが、実際は同じことを繰り返し脳内でリピートしているだけ(反芻思考)の状態なので、苦しいわりに、生産性はありません。
1つのことに頭を悩ませているという意味では集中していると言えるのかもしれませんが、充実感が得られないのであまり良いものとは言えないでしょう。
一方、心を健康にする集中とは、物事に前向きに取り組めている時、善悪の判断、過去・未来という時間軸から精神的に解放されて「今ここ」に意識を向けられている時ではないでしょうか?
自分の心から、不要な重荷をおろして開放される時は気持ちが良いほど集中することができます。
気持ちを吐き出す=純粋な思いに気づくこと
表面的には怒りや恨みの感情として表れてくるかもしれませんが、誰かや何かを傷つけたいという気持ちが本心であることは、ほぼないと私は考えています。
不快な気持ちを抱えて「これが私の本性だ。」と言わんばかりに、心が沈むような言葉を吐き出していたとしても、本心は可愛げのあるピュアな願望だということも少なくありません。
その可愛げのあるピュアな願望に気づいて、それを認めて吐き出したときに初めて、胸のつかえがとれて心が軽やかになるのだと思います。
④【精神安定】書道やペン字が心を穏やかにしてくれる理由
呼吸や心の動きがそのまま線に現れるのが、ペン字や書道です。
書道に二度書きが許されていないのも、「今、この一瞬」に意識を注いでいること、1つ1つの点画の「一期一会」を大切にしている証拠だと思います。
自分の今の心の状態が字に出てしまう分、自分の心を整えることが、字を整えることに繋がるので、自然と落ち着いた気持ちになっていくのだと思います。
⑤今回の記事のまとめ
以上、「自分の気持ちを穏やかに保つための心構えと考え方」というテーマでお話させていただきました。
他の記事でもお話させていただきましたが、「今、ここに集中する」ことができれば、充実した時間と平穏な心を手に入れることができるのだと思います。
目まぐるしく変化しているこのご時世ですが、自分を落ち着かせる時間は意識的に取り入れていきたいものです。
それでは、今日はこの辺で。