こんにちは!
清晏(せいあん)です。
今回の記事は、
綺麗な字を書くコツ!字が上手くならない理由は〇〇にあった!
というテーマでお送りしたいと思います。
綺麗な字を書いたり、字の書き方を人に教えたりするときは理屈で理解することがとても大切なのですが、
ゆくゆくは綺麗な字を無意識に書けるようになっていくことが大切です。
どれほど理屈で字の書き方を理解していても、それを再現できなければその理論が正しいのかを証明できませんし、綺麗な字を書くという目的も達成できないからです。
というわけで、さっそく自分の手に綺麗な字を覚え込ませる方法をお伝えしていきます!
字を上手く書けない原因7つ
【原因①】綺麗な字を知らない
人は毎日何かしらのタイミングで手書き文字を書いているはずなのに、意外と綺麗な字を知っているようで知らないのです。
例えるなら、慣れ親しんだ場所であっても、その場所の細かい部分の特徴を質問されたときに思い出せないのと同じ感覚でしょうか。
日本人だからといって古文を読めるわけではないのと一緒で、ひらがなやカタカナ漢字を知っていても、それらの正しい字形までは理解していない人は結構いるものです。
綺麗な字を書こうと思ったら、自分の字に対する記憶を一旦リセットしてフラットな気持ちで学び直しをする必要があります。
【原因②】活字をお手本にしている
明朝体やゴシック体はフォントとしては美しいですが、手書き文字用のお手本にするにはあまり向いていません。
なぜなら、フォントはパターン化された線で点画が構成されているからです。
一方、手書き文字の直線は、定規で引いたような直線ではありませんし、曲線はコンパスで書いたような曲線ではありません。
なので、活字を手本にしてしまうと、フォントのような無機質な美しさを表現できるわけでもなければ、手書きならではの柔らかさも表現できないので、とっちつかずになってしまいます。
【原因③】ゆっくり丁寧に書けば綺麗になると思い込んでいる
字を綺麗に書けない人へのアドバイスに、

ゆっくり丁寧に書けば綺麗な字は書けます
と答えているものがありますが、これが通用するのは元々綺麗な字を書くスキルを持っている人が何らかの事情で、雑に書いたり手抜きをしたりしている時だけです。
過去も今も綺麗な字を書けたことがないと感じている場合は、いくら丁寧に書いたところで綺麗な字を書けるようにはなりません。
その理由につきましては、こちらの記事で詳しく解説しています。

【原因④】反復練習すれば上手くなると思っている
例えば、英単語を覚えるときに、ノートに繰り返し書く、という方法がありますが、10回書いて覚えられる人がいれば、50回書いても覚えられない人もいます。
英語に対する得意・苦手意識が関係している部分もありますが、正しい頭の使い方、やり方で反復練習しているかどうかも大きく影響しています。
同じことが、ペン字の練習でもいえるのです。
【原因⑤】指導者・教材との相性が良くない
指導者の中には、初心者への指導が得意な人がいれば、熟練者をより高次へ育成することが得意な人もいます。
教材も同様に、初心者にわかりやすいものは、熟練者からすると物足りなく感じ、熟練者が好むものは、初心者からすると難解に感じることがあります。
【原因⑥】自分の個性を大切にし過ぎている

綺麗な字を書けるようになりたい!でも、自分らしさも字の中に残したい!
このような気持ちを持つのは、決して悪いことではありません。
確かに、綺麗な字でも、誰の字か分からないくらい周りに埋もれてしまうのは少し寂しい気もします。
しかし、美しいながらも自分の字に個性を残したい人ほど、一旦個性を手放す(個性を出すことに執着しない)ことが大切です。
なぜなら、本物の個性はどれだけ練習しても自然と残りますし、せっかく綺麗な字を書くポイントが分かっても、個性を出したいと思っている間は、我流が入ってしまい、学びの意味が薄れてしまうからです。
【原因⑦】ボールペンのインクが出にくい、又は鉛筆の先が固すぎる
綺麗な字を書きたいと思ったら、筆記具が与える影響も考慮する必要があります。
ボールペンはインクが滑らかなものが書きやすく、色が濃くて光沢感のあるっものが綺麗な線に見えやすいです。
鉛筆は、「HB」よりも「2B」や「4B」の方が綺麗な線に見えやすいです。
また、「2B」くらいの濃さになると芯が柔らかくて書きにくく感じることもありますが、むしろそれは、今まで力を込めて書きすぎていたということです。
濃い鉛筆は筆圧のかけ方、濃淡の出し方の練習にもなります。
解決策1:字典を基準にお手本とする字を選定する
綺麗な字を知るためには、まずは学校教育の書写の教科書や字典を基準にするとよいです。
いきなりペン字練習帳から探してくるのでも良いですが、教科書や字典に比べると著者の字の個性が出ていることが多いです。
基本の字を知ったうえで、自分好みの字を探す、という流れがおすすめです。
ちなみに、私はこの字典の字をベースに学んでいました。
硬筆・毛筆の両方と、楷書、行書、草書が掲載されているので十分に学ぶことができます。
「手書きの字はこんなにも美しいのか」と感じさせてくれる字典です。
解決策2:美文字に関する知識を身に付ける
綺麗な字を書けるようになるためには「気持ち、根性」よりも「知識、技術」が優先される段階があります。
いくら綺麗な字を書きたいと心で思っていても、それを実現するための知識と技術がなければ叶えられないからです。
このサイトもそうですし、YouTubeや書籍でも学ぶことはできるので、調べていきましょう。

解決策3:質の良い反復練習をする
反復練習のコツは、できるようになるまでの過程を頭と手で再現する意識を持つことです。
より詳しい方法は、こちらの記事に載せていますのでご覧ください。

解決策4:指導者・教材を変える
指導者や教材の質が高い・低い、というよりは、単にレベルや性格など「相性」の問題である部分が大きいのですが、自分に合わないと感じたら変えていきましょう。
合う、合わないを判断する基準としては、「指導・解説が腑に落ちているか?」という観点で見ていけばOKです。
解決策5:個性を手放し「型」にはめる
「守破離」という言葉があるように、綺麗な字を書こうとしたら自己流ではなく、まずは基本の「型」にはめていくことが大切です。
「型」へのハメ方 ①お手本をなぞり書きする
お手本のなぞり書きはペン字練習の鉄板ですが、何も考えずになぞるだけでは上達しません。
なぞるときにもいくつかのポイントを守る必要があります。
具体的には、
①字形(図形でいうと何型に分類されるかを確認する)
②ペン先の入れ方、止め方まで
③文字の中心
④1画1画の運筆(字を書くときのペンの運び方)
の4つをなぞりながら確認していくことが大切です。
【例】「あ」をなぞるとき
例えば、この字をお手本としたときに、なぞりながら考えてもらうのは、
①字形(図形でいうと何型に分類されるかを確認する)
→正三角形に収まる字形。
②ペン先の入れ方、止め方まで
→1画目はマスの左上の斜線上から入って、やや右肩上がり。縦の中心線をやや超えたところでストップ。
③文字の中心
→マスの中央に字のどの部分が来るかを確認する。
④1画1画の運筆(字を書くときのペンの運び方)
→1画目はやや右上がり。
→2画目が字の軸で、ペンの入りは縦の中心線上。その後はやや左側に膨らませながら書く。
→3画目は横の中心線を越えるようにやや右上がりを意識しながらゆったりとカーブする。
…こんな感じで、考えながらなぞっていきます。
初めのうちは「こんなに細かく考えながら書けないよ」いう方もいると思いますが、徐々に慣れていけば全然問題ないです(^^)
自分のできることから少しずつ意識を変えて取り組んでみましょう。
「型」へのハメ方 ②筆順(又は書き順)を守る
筆順は「こう書いたら整った字を書きやすいですよ」というナビゲーションのようなものです。
最短ルートで綺麗な字を書けるようになりたいのであれば、筆順通りに書く練習をしたほうが良いです。
書き順が適当だと、点画がつながらなかったり、本来短く書くべき点画が長くなってしまったりなど、字に矛盾が出てきてしまいます。
「型」へのハメ方 ③解説をよく読んでその通りに書く(流し読みはNG)
解説は基本的には逐語的に捉えて書きます。
解説に書かれていることを疑わずに真に受けて書いていけば良いです。
ただ、逐語的に捉えて書いているのにも関わらず、手本と自分の字にズレが出てくる場合もあります。
その場合は、自分の無意識のクセが字に表れている可能性があるので、自分にだけ通用する解説を自分の為に作っていく必要があります。
自分専用の解説の作り方については、こちらをご覧ください。

解決策6:ペン字に適した筆記用具に変える
インクがかすれたり、滑りが悪い場合は別のものに変えましょう。
ちなみに、私が字の練習でいつも使っているのは、こちらのボールペンです。
インクの艶がよく、滑らかに書くことができます。
また、鉛筆での練習をしたい場合はこちらのものが書きやすいです。
手首に負担を掛けずに、濃くはっきりとした線を書くことができます。
ハードルは1つ1つ越えていけばいい
字を練習していくうちに、自分ができていないところにたくさん気づくようになってくると思います。
最終的には全てを直していくことになるのですが、一度に複数のことを意識して治すのは至難の業です。
なので、自分の字を直すときは1か所ずつで大丈夫です。
1か所ずつ確実に修正していけば、最終的にはお手本に近い綺麗な字を書けるようになっています。
【補足】考えるポイントを絞る
スランプに陥る2つの理由
綺麗な字を書けなくてスランプに陥っている時は主に
①身体的疲労
②頭脳・精神的疲労
の2つの原因があります。
「分かっているのに書けない」という状態の時は、①の可能性が高いです。
書き過ぎて疲れているのでいったん休みましょう。
一方、「なんでか分からないけれど上手く書けない」という場合は、②のパターンですね。
理由も分からずに書き続ける時間ばかりが増えていくときは、頭を使って書けなくなっている可能性が高いです。
そういう時は、いったん立ち止まって、手本を見て見落としている部分はないかをよく確認して、インプットの時間に当てましょう。
どこで頭を使うべきか(正しい悩み方)
漠然と「何故だか上手くいかない」と悩んでいたり、戦略も立てずに行き当たりばったりの練習をしていたりすると
練習時間ばかり増えてしまったり、効果的でないことを繰り返しやったりしていた、なんてことになりかねません。
そこで、何かに悩むときは独自の発想力やひらめきに頼るのではなく「調べる」という行動に出ましょう。
お手本や解説を複数見ることで、最適な情報を脳内にストックしていくことが大切です。
今回の記事のまとめ
以上、
綺麗な字を書くコツ!字が上手くならない原因は〇〇にあった【見落としがち】
というテーマでお送りしていきました。
綺麗な字を書ける人が持っている情報を自分の中に丸ごと取り込むイメージで練習していくことが上達のカギです(^ω^)
それでは今回はこの辺で!