こんにちは!
清晏(せいあん)です。
この記事は「これからペン字の練習を始めたいな。」と考えている方に是非読んでいただきたい記事となっています。
「独学」は学びの姿勢として大切なものですし、何事も最終的には自分で考えて答えを出していくことが本当の学びなのだと思います。
一方で、何の指針もなくその段階に行くのは、自分の望まない方向に進んでしまったり、時間を浪費したりするリスクもあります。
そこで、今回は「ペン字初心者で独学が難しい理由(独学を成功させる為に一番大切なこと)」というテーマでお話していきたいと思います。
[rtoc_mokuji title=”” title_display=”” heading=”h3″ list_h2_type=”” list_h3_type=”” display=”” frame_design=”” animation=””]①初心者が、身に付けるべき「力」とは?
熟練者にあって初心者には足りないもの、それはズバリ「洞察力」です。
とはいえ、初めから洞察力がある人はなかなかいないので、これから字の練習をしていく中で身に付ければ良いのですが、
この「洞察力」をどう身に付けるかが、問題なんですね。
いきなりですが、小中学生の頃の書写の時間を思い出してみて下さい。
同じお手本を見ているのに、人によって字形が違いませんでしたか?
その原因を、手先の器用さ、センスのよさ、個々に染み付いた字のクセなどによるものだと考える人は多いと思われますが、
それ以前に、「お手本のどの部分に注目しているか。」が人によって異なることが根本的な原因です。
お手本を目の前にした時、その字を正確に再現するための情報を細部まで拾い上げることができる人は、そうでない人よりも綺麗な字を書ける可能性が格段に上がります。
また、その洞察力を手っ取り早く身に付けるには、熟練者の視点を借りることが一番なのです。
②上達に差が出るポイントは2つある
洞察力のほかに、もう一つ、字の上達に欠かせない「力」があります。
それは、「修正力」です。
例えば、お手本の字を正確に再現するための情報を細部まで拾い上げ、いざ書いたとします。
恐らく、1回目の時点では、拾い上げた情報の50%~70%くらいしか、表現できていないかと思います。
ここから、100%に近づけていくためには「修正力」が必要になってきます。
③修正力について(「ら」を使って説明)
上の画像は①~④にかけて修正を加えていったものです。
どのように修正していったのか、一つ一つ解説していきたいと思います。
まず、①の字の特徴を捉えていきます。
皆さんもこの字形を見て、気づいたことを思いつくままに挙げてみて下さい。
(お手本が手元にある方はそれと見比べてもいいですし、④の「ら」と比べてみても良いです。)
例えば、
・1画目が横に長い。
・2画目の縦画が左に倒れている。
・2画目の後半部分に角ばりがみられる。
…などの特徴がありますね。
おそらく、どのお手本を見ていたとしても、お手本の字には上記に挙げたような特徴は見当たらないかと思われます。
つまり、これらの特徴を修正していくことが課題となるのです。
まず、①→②にかけては1画目を修正していきたいと思います。
「ゝ」が横に長く書かれているので、これを少し立てて、短めに書いていきます。
次に②→③ですが、2画目の縦画を修正していきます。
②の方は左側に倒れているので、③でやや右側に倒れるように修正していきます。
最後に、③→④ですが、後半の角ばった部分を取っていきます。
本来は、ここは滑らかな曲線を描くように書くのでゆったりとペン先を滑らせています。
④まで書くことができれば、おおよそOKです。
④ペン字初心者が独学で越えるべき「壁」
先程、「洞察力を手っ取り早く身に付けるには、熟練者の視点を借りることが一番である。」ということをお伝えしましたが、
独学となると、修正すべき点を自力で見抜かなければなりません。
もちろん、初心者だからと言って全く見抜けないことはありませんが、かなり時間がかかります。
ここが、独学の一番難しいところだと思います。
「お手本を見ながら気を付けて書いているのに、イマイチ字形が整わないのはなぜだろう?」と感じてしまうのは、何かしらの情報を拾い損ねている可能性が高いのです。
ペン字における基礎的な洞察力は、数学でいう「公式」と同じくらい重要なもので、先代の数学者が生み出した公式を使って問題を解くように、
ペン字も初期の段階では熟練者に教わったことを取り入れながら練習に取り組んだ方が、上達は早いのです。
洞察力を鍛えていくと、おのずと字に対する審美眼が磨かれていくので、完全独学でやってみたい方は、それらの「鍛え方、磨き方」が分かってきた段階で行うと良いと思います(^_^)
⑤まとめ
以上、独学の難しさと独学を成功させるのに必要な力についてお伝えしてきました。
もちろん、独学であろうと、人に教わろうと、それぞれメリットとデメリットがあるので一概に良し悪しを語ることはできません。
しかしながら、個人的には「タイミング」が大切なのかな、と思っております。
人に習うところから、独学に切り替えるタイミング、はたまた独学から再び人に習い始めるタイミング、
この「タイミング」を自分で見極めていくことですね。
ずっと独学、ずっと誰かに教わる、と決める必要はないので臨機応変にやっていきましょう(*^^*)
それでは、また!