こんにちは!
清晏(せいあん)です。
現代は手書き文字よりもパソコンなどの活字が主流となりつつある世の中になっています。
つまり、それだけ活字には社会的に大きなメリットがあるということだと思います。
では、逆に手書き文字にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
そこで今回は、「手書き文字」と「活字」の役割について見直すとともに、それぞれのメリット・デメリットについてお話していきたいと思います。
①「手書き文字」・「活字」とは何か?
手書き文字
手書き文字というのは、その名の通り、人間が自らの手で、鉛筆やペンなどの筆記具を使って書いた文字のことです。
活字
活字とは、 活版印刷で使用する凸型の字型のことですが、
私たちが通常「活字」と呼んでいるものは、 書物や新聞、雑誌などの印刷された字、インターネットのwebサイト上でみられる字を指す場合が多いです。
②「手書き文字」と「活字」、それぞれの特性
【観点①】字に含まれる情報量の違い
字から伝わる情報量は、手書き文字の方が活字よりも多いです。
パソコンで出力される字は人類共通で使用できるものですが、手書き文字は必ず「書き手」が存在します。
そういった意味で、手書き文字は書き手の人物像や思いを無意識に感じ取ったり、想像力を掻き立てたりします。
例えば、新聞を読んだときに記事の内容について深く考えることはあっても、明朝体の字に思いを巡らせる人はあまりいないように感じますが、
逆に、歴史的に残された手書きの文書や、人からもらった直筆のお手紙を目にした時は、
「どんな背景があって書かれたものなのだろう」
「○○さんって、こんな字を書くんだ」
などと、つい想像力を働かせたくなってしまうことがあるのではないでしょうか?
このように、手書きの文字と活字では受け手に伝わってくる情報量が変わってきます。
【観点②】意識の向け方が個別的か大衆的か
一般的には、手書き文字は誰かひとりの存在を意識して書かれていて、活字は大勢に向けて書かれていることが多いです。
つまり、前者は個別的で、後者は大衆的なのです。
手書き文字の方が活字よりも気持ちが伝わりやすいと言われるのは、
手書き文字の対象が「個」に向いているから、というのが一因だと考えられます。
「そこのみなさん」と声を掛けられるより、「○○さん」と個人名で呼ばれた方が反応してしまうのと一緒で、
手書き文字はその個別性から「自分に向けられたもの」という意識を持ちやすいです。
【観点③】3次元的か2次元的か(距離感の違い)
厳密にいうと、手書き文字は紙に書いているので平面的で2次元なのですが、
私は、手書き文字には3次元的、活字には2次元的イメージを持っています。
なぜかというと、手書き文字には
「身をもって感じさせる何か」
があるからです。
2次元というのは主に観念的な情報が脳内を占めていますが、
3次元の場合は、自分の脳内に構築された情報が現実でどう反応するかまでを見ます。
2次元と3次元のどちらが良いかはさておき、後者の場合は頭の中の空想だけでなく、
「身をもって何かを感じる」
という経験をします。
この「生々しさ」が手書き文字の特性を表している証拠として、
活字では見逃してしまうような言葉も、手書き文字だと目や心に留まることがあります。
活字は人と字の間に一定の距離を持たせていますが、手書き文字はするっと心の中に入り込んでくる何かがあるように思います。
【観点④】文字表記に必要な運動量
手書き文字は「1画1画」、「書く」という細かく精密な動きで字を生み出します。
一方、活字は「1字1字」、「打つ」という反復的な動きで字を生み出します。
どちらも手をよく動かしますが、細部まで神経を行き届かせるという意味では、手書き文字の方が運動量が多くなります。
【観点⑤】生産性
活字は短時間で大量の文字を生み出すことができますが、手書き文字の場合は活字ほどではありません。
活字はデジタルですが、手書き文字はアナログなので、どうしても1字を完成させるのに時間がかかります。
③「手書き文字」・「活字」のメリット
手書き文字のメリット
手書き文字は書く人によって個性が出るので、温かみを感じられたり、指向性が強い分、気持ちが伝わりやすかったりというメリットがあります。
こうしてみると、書いている側も読む側も没入感を感じられるのが手書き文字の良さなのかなと思います。
また、ちょっとしたメモの場合は、パソコンを使うよりも手早く書けて効率的、という一面もありますね。
活字のメリット
活字のメリットは、手書き文字のデメリットを補ってくれる部分ですね。
文字が正確で均一なので読みやすく、手が疲れにくいので大量の文章を書くことに向いています。
また、加筆・修正がラクというのも大きなメリットだと思います。
④「手書き文字」・「活字」のデメリット
手書き文字のデメリット
書くときに手先まで神経をいきわたらせるので、書き続けると疲れてしまったり、
加筆・修正に手間がかかったりしてしまうので、大量の文章を書くのには不向きです。
活字のデメリット
新聞などの場合、文字が均一だからこそ読みやすいと感じる人がいれば、均一だからこそ同じものが羅列しているように見えて、目がショボショボしてくるという人もいるようです。
また、メディア機器を使っている場合、目が疲れやすかったり、首や肩が凝りやすくなってしまったりというデメリットがあります。
⑤【目的に応じて使い分けよう】今回の記事のまとめ
以上、
手書き文字と活字の違いは?それぞれの特性とメリット・デメリット
についてお伝えしていきました。
こうしてみると、活字は手書き文字の弱点を補うために生まれた画期的な文化であるとともに、
手書き文字の方も、活字には再現できない特別な価値があるようです。
2つの文字の恩恵を最大限に享受できるように、目的によって使い分けていくと良いのかなと個人的には思いますね(^ω^)
それでは、今回はこの辺で!